「選択肢がないと動けない」から、自ら考え判断できる新入社員へ
「何か良いアイデアはある?」
「この場合、どうしたらいいと思う?」
新入社員にそう問いかけたとき、選択肢や具体的なヒントがないと、なかなか答えが出てこない。
そんな場面に直面することがあります。
指示された仕事にはきちんと取り組めても、状況が変わったり、正解のない問いを投げかけられたりすると、そこで思考が止まってしまう。
これは、単純に「考える力がない」ということではありません。
これまで、「用意された選択肢の中から答えを選ぶ」経験は多くても、「自分で情報を整理し、自分なりの答えをつくる」経験が十分ではないことも考えられます。
仕事の現場では、いつでも上司や先輩が選択肢を用意してくれるわけではありません。
だからこそ、新入社員のうちから「自分で考えるための方法」を身につけることが重要です。
ビジネスの現場には「正解が用意されていない」
学校や試験では、問題に対してあらかじめ正解が用意されていることが多くあります。
しかし、実際の仕事ではそうとは限りません。
例えば、
「お客様からの要望に、どこまで対応するべきか」
「複数の仕事をどの順番で進めるべきか」
「予定通りに進まなくなったとき、何を優先するか」
など、状況によって判断が変わる問いが数多くあります。
こうした場面では、
「正解を知っているか」
ではなく、
「必要な情報を整理し、比較し、自分なりの判断を出せるか」
が重要になります。
ところが、正解を教えてもらうことに慣れていると、
「何を基準に考えればいいのか分からない」
「間違えるくらいなら、指示を待った方がいい」
と考え、そこで仕事が止まってしまうことがあります。
指示待ちは「考える方法が分からない」ことから生まれることもある
「もっと自分で考えてほしい」
新人育成の現場ではよく聞かれる言葉です。
しかし、「自分で考えて」と伝えるだけで、すぐに考えられるようになるわけではありません。
そもそも、
「何について考えるのか」
「どの情報が重要なのか」
「どうやって整理するのか」
「どのように結論を出すのか」
という思考の手順が分からなければ、新入社員はどこから手をつければよいか迷ってしまいます。
その結果、上司から見ると「何も考えていない」「指示を待っている」ように見えてしまうことがあります。
必要なのは、「自分で考えなさい」と突き放すことではなく、考えるための土台をつくることです。
思考力は「型」を知ることで鍛えられる
思考力というと、「頭の回転が速い人が持っているもの」というイメージを持つかもしれません。
しかし、仕事に必要な思考力の多くは、考え方の型を身につけることで鍛えることができます。
例えば、
「事実と意見を分ける」
「重要な情報とそうでない情報を整理する」
「複数の選択肢を比較する」
「目的から逆算して考える」
「結論と理由を分けて整理する」
といった方法です。
こうした考え方を知ることで、情報が多い場面でも、何を手がかりに考えればよいのかが分かるようになります。
重要なのは、フレームワークそのものを暗記することではありません。
実際の課題の中で繰り返し使い、「こういう順番で考えると整理できる」という感覚を身につけていくことです。
「知る → 考える → 表現する」を繰り返す
ビジネスリファインの新入社員研修では、
知る → 考える → 表現する
というプロセスを大切にしています。
まず、仕事に必要な知識や情報を知る。
次に、その情報を自分たちで整理し、何が重要なのかを考える。
そして最後に、「自分はこう考える」と自分の言葉で相手に伝える。
この一連のプロセスを、シミュレーションワークやディスカッションを通して繰り返します。
例えば、複数の情報を渡したうえで、
「何を優先するか」
「どの案を選ぶか」
「なぜその結論になったのか」
をグループで考える。
その過程では、自分とは違う考え方にも触れることになります。
「自分はAだと思ったけれど、別の人はBという視点を持っている」
という経験によって、自分の考えを見直したり、より良い結論をつくったりすることができます。
自分の考えを「言葉にする」ことも重要
自分の中で考えているだけでは、仕事は進みません。
ビジネスの現場では、
「私はこう考えます」
「その理由はこうです」
「この点について確認したいです」
と、自分の考えを相手に伝える必要があります。
そのため、思考力とアウトプットする力はセットで育てることが重要です。
考えたことを言葉にすると、
「自分でも曖昧だった部分」
「根拠が足りていなかった部分」
にも気づくことができます。
そして、他者からフィードバックを受けることで、もう一度考え直す。
この繰り返しによって、少しずつ「自分で考えて判断する力」が育っていきます。
「正解を教える研修」から「自分で答えをつくる研修」へ
新入社員研修では、もちろん社会人として必要な知識を教えることも重要です。
一方で、すべての答えを最初から教えてしまうと、「正解を待つ姿勢」を強めてしまうこともあります。
だからこそ、
「あなたならどう考える?」
「なぜそう思う?」
「ほかの方法はないだろうか?」
と問いかけることが大切です。
最初から完璧な答えを出す必要はありません。
自分なりに考え、それを言葉にし、他者の意見を聞き、もう一度考える。
この経験そのものが、配属後に直面する「正解のない仕事」への準備になります。
指示待ちから、自ら考え行動できる人材へ
自走する人材とは、何でも一人で決めて行動する人ではありません。
必要な情報を集め、自分なりに考えたうえで、必要に応じて周囲に相談し、行動に移せる人です。
そのためには、
情報を知る
自分で整理する
比較・検討する
自分なりの結論を持つ
相手に伝える
という流れを身につけることが重要です。
「選択肢を与えられないと動けない」状態から、「自分で選択肢をつくり、考え、判断できる」状態へ。
新入社員研修の段階から、この思考のプロセスを繰り返し経験することが、自走・自立する人材への一歩につながります。
ビジネスリファインでは、知識を一方的に伝えるだけではなく、シミュレーションワークやディスカッションを通じて、新入社員自身が「考え、整理し、表現する」機会を多く設けています。
正解を覚えるだけではなく、自分なりの答えをつくる。
配属後に自ら考え、周囲と関わりながら行動できる新入社員の育成を目指しています。
新入社員研修をご検討の企業様は、ぜひ研修内容をご覧ください。
ビジネスリファインでは、新入社員が社会人としての基本を身につけるだけでなく、配属後に自ら考え、周囲と関わりながら行動できるようになることを目指した新入社員研修を実施しています。
シミュレーションワークや振り返りを通じて、知識を「知っている」で終わらせず、「行動できる」状態へとつなげていきます。